トランスファーと駆動形式

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トランスファーとは、エンジンからの動力を前輪と後輪にする分配する動力分配装置で、ハイラックスサーフなどの四輪駆動車にはなくてはならないものです。

トランスファー自体は歯車(ギア)の集合体であり、歯車の噛み合わせを変えることによってさまざまな動力配分・駆動特性を得ることができます。

トランスファーレバーを操作すれば歯車の噛み合わせが変わり、ハイラックスサーフ185型ですと二輪のみ駆動のH2モードセンターデフが作動して前輪と後輪に均等に動力を分配するH4モード、センターデフをロックしたスピード重視のH4Lモードとパワー重視のL4Lモードの4つのモードに切り替えることができるマルチモード4WD方式と、H2モード、センターデフ直結のH4モード&L4モードに切り替えられるパートタイム4WD方式とがあります。

マルチモード4WD方式は、センターデフが動作してどこでも四輪駆動モードで走行可能なフルタイム4WDと、二輪駆動モード(2WD)とセンターデフをロックした直結四輪駆動モードとの切替が可能なパートタイム4WDのいいとこ取りをした四輪駆動システムです。ハイラックスサーフは、グレートやエンジン形式の違いによりパートタイム4WDが採用されている車種がありますが、確か、ディーゼル車には全てマルチモード4WD方式が採用されていたと思います。

マルチモード4WD方式とパートタイム4WDの違いは、トランスファーにセンターデフがあるかないかです。

センターデフとは、センターデファレンシャルギヤの略で、前後のタイヤに生じる回転差を吸収する装置です。カーブを曲がったときなどに生じる左右の回転差はフロントデフとリアデフで吸収することができますが、タイヤの微妙な径の違い、路面の状況、急カーブを曲がったときなどに生じる前後のタイヤの回転差はフロントデフ、リアデフでは完全に吸収することができません。

もしセンターデフがない四駆車や、センターデフをロックした直結四輪駆動モードで急カーブを曲がろうとすると、急カーブを曲がった際に前輪と後輪が同じ回転数で回るためにタイトコーナー・ブレーキング現象と呼ばれるガクガクガクとブレーキが掛かったような現象が起こります。

乾いた路面などでセンターデフを直結して走ると、タイヤやプロペラシャフト、トランスファーなどに負荷がかかり故障や寿命を縮める原因となります。ですから乾いた路面などではセンターデフを直結した四輪駆動モードのまま走らないように注意してください。

フルタイム方式は構造上、一輪は空転すると動力が伝わらないと言う欠点があります。そんなときは、センターデフをロックすることにより残りの駆動輪に動力を伝えることができるのです。でも二輪が空転している状態ではお手上げです。ベンツのGクラス ゲレンデヴァーゲンやウニモグはフトントデフ、リアデフもロック可能で3輪が空転していても残りの一輪に動力を伝えることが可能なのです。

ハイラックスサーフのトランスファー

ハイラックスサーフのトランスファー切替レバー(マルチモード4WD方式)
L4Lモード以外は速度制限があるが走行中に切替が可能。
H4モードはトランスファーレバーを操作することなく、4WDスイッチで切替が可能。

ハイラックスサーフの4WDインジケーター
  • ハイラックスサーフの現在の駆動モードが分かる4WDインジケーター
  • 右側より、H4−>H4L−>N(ニュートラル)−>L4L

  • H2:燃費が良い二輪駆動モード。通常の走行で用いる。
  • H4:雪道や不正地などで使用するフルタイム四輪駆動モード。燃費は若干悪い。
  • H4L:H4モードでは突破できないような路面、スタックからの脱出など用いる。
  • L4L:渡河の際や瓦礫の山を通過する際に用いるパワー重視の四輪駆動モード。

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