四駆用語集

しばらく林道ネタが続いたので、今回はこの最近管理人が知ったハイリフト規制についてのお勉強タイムです。

管理人の私が子供の頃、車高が3m以上あるランクルやハイラックスサーフがゴロゴロ走っていました。タイヤの上に車体が浮いていて、よくあれでタイヤに動力が伝わるものだと不思議に思っていたものです。

通常より車高を上げたチューニングカー、いわゆるハイリフト車は重心も高くて視界も不良なわけで、オフロードを走れるような四駆ではありません。現在では視界に関する保安基準(ハイリフト規制)が強化されたため、車検時にクリアしなければならない項目も多く、公道を走ること自体が難しいのが現状です。(視界に関する保安基準の強化により、昔走っていたような超ハイリフト車は車検すら通らないそうです。)

ハイリフト車が規制されるようになったのは、直前直後にいる子供や自転車、バイク等が巻き込まれる事故が多発したためです。そのため乗用車等の運転者の視界基準が導入され、直接視界基準である前方視界基準と間接視界基準である直前側方視界基準が制定されました。

乗用車等の運転者の視界基準の概要について

  • 前方視界基準
  • 「自動車の前方2mにある高さ1m、直径0.3mの円柱(6歳児を模したもの)を鏡等を用いず直接視認できること」

  • 前側方視界基準
  • 自動車の前面及び左側面(左ハンドル車にあっては右側面)に接する高さ1m、直径0.3mの円柱(6歳児を模したもの)を直接に又は鏡、画像等により間接に視認できること

ハイリフト規制の概要

普通自動車乗用車等の運転者の視界基準がクリアできても今度は自動車の保安基準、つまり車検にパスしなければなりません。以下にリフトアップ時に関係すると思われる保安基準について簡単に記載しておきます。

  • ヘッドライト
  • すれ違い用前照灯(ロービーム)は照明部の上縁の高さが地上120cm以下、下縁の高さが地上50cm以上、照明部の最外縁が自動車の最外側から40cm以内となるように取り付けること。

  • フロント・フォグランプ
  • 前部霧灯(フロント・フォグランプ)は照明部の上縁の高さが地上80cm以下で、かつ、すれ違い用前照灯(ロービーム)よりも低くなるように取り付けること

  • ブレーキランプ
  • 制動灯(ブレーキランプ)は照明部の上縁の高さが地上210cm以下、下縁の高さが地上35cm以上となるように取り付けること

  • スピードメーター
  • タイヤの径を変更した場合はスピードメーターに誤差が生じるので注意

ハイリフト規制により昔走っていたような超ハイリフト車は姿を消してしまいましたが、イベント等では今でも見かけることができるそうです。でも公道を走れるかどうかは不明です。

ターボタイマーとは、クルマのキーを抜いた後でも一定時間エンジンをストップさせないための装置です。ターボタイマーはターボ車に装着する装置で、過給器のタービンを冷却する目的で取り付けられます。

一般道を普通に走る場合はそれほどでもないのですが、高速走行時にはタービンが毎分数万回転以上の速さで回り、タービンの温度も1000℃程度まで達するといわれています。もしこの状態でエンジンを切ると、タービン主軸の軸受への潤滑オイル(エンジンオイル)の供給が止まってしまいます。

軸受への潤滑オイルの供給はエンジンの動力に頼ってますし、潤滑オイルは軸受ベアリングの潤滑のほかに、冷却、洗浄という重要な役割を果たしています。

ですから高速走行直後にエンジンを止めてしまいますと、潤滑オイルの供給がストップしてしまい、タービン主軸に傷が付いたり、軸受ベアリングが焼きついたりしてしまうのです。

現在のターボ車はターボタイマーを必要としない構造となっており、走行後すぐにエンジンを切っても何の問題もないといわれています。

ところが、ディーゼルターボエンジンを搭載するハイラックスサーフ185型前期は、高速走行直後や登坂走行直後はエンジン停止前にアイドリングを行ってターボ装置を冷却しなければなりません。
(それ以外の型式のサーフは、取説がないので不明)

ハイラックスサーフの取扱説明書を見てみると、

高速走行・登坂走行直後はエンジンを止めないで必ずアイドリング運転を行ってください!

と書かれています。

運転の状態アイドリング時間
市街地・郊外などの一般走行必要なし
時速80kmでの高速走行約20秒
時速100kmでの高速走行約1分
急な登坂走行、レース場などで
時速100km以上の連続走行
約2分

最近のターボタイマーですと、内蔵されたCPUが最適なアイドリング運転時間を自動で設定してくれます。

取り付けも簡単で、基本的にはキースイッチのコネクタにハーネスを割り込ませて、あとはアースをとって、サイドブレーキ用の配線に割り込ませるだけです。

カーナビやオーディオをご自分で取り付けたことのある方なら簡単にできるのではないでしょうか?

サイドブレーキ用の配線に割り込ませるのは安全上のためで、サイドブレーキを解除するとエンジンがストップする仕組みになっています。

トランスファーとは、エンジンからの動力を前輪と後輪にする分配する動力分配装置で、ハイラックスサーフなどの四輪駆動車にはなくてはならないものです。

トランスファー自体は歯車(ギア)の集合体であり、歯車の噛み合わせを変えることによってさまざまな動力配分・駆動特性を得ることができます。

トランスファーレバーを操作すれば歯車の噛み合わせが変わり、ハイラックスサーフ185型ですと二輪のみ駆動のH2モードセンターデフが作動して前輪と後輪に均等に動力を分配するH4モード、センターデフをロックしたスピード重視のH4Lモードとパワー重視のL4Lモードの4つのモードに切り替えることができるマルチモード4WD方式と、H2モード、センターデフ直結のH4モード&L4モードに切り替えられるパートタイム4WD方式とがあります。

マルチモード4WD方式は、センターデフが動作してどこでも四輪駆動モードで走行可能なフルタイム4WDと、二輪駆動モード(2WD)とセンターデフをロックした直結四輪駆動モードとの切替が可能なパートタイム4WDのいいとこ取りをした四輪駆動システムです。ハイラックスサーフは、グレートやエンジン形式の違いによりパートタイム4WDが採用されている車種がありますが、確か、ディーゼル車には全てマルチモード4WD方式が採用されていたと思います。

マルチモード4WD方式とパートタイム4WDの違いは、トランスファーにセンターデフがあるかないかです。

センターデフとは、センターデファレンシャルギヤの略で、前後のタイヤに生じる回転差を吸収する装置です。カーブを曲がったときなどに生じる左右の回転差はフロントデフとリアデフで吸収することができますが、タイヤの微妙な径の違い、路面の状況、急カーブを曲がったときなどに生じる前後のタイヤの回転差はフロントデフ、リアデフでは完全に吸収することができません。

もしセンターデフがない四駆車や、センターデフをロックした直結四輪駆動モードで急カーブを曲がろうとすると、急カーブを曲がった際に前輪と後輪が同じ回転数で回るためにタイトコーナー・ブレーキング現象と呼ばれるガクガクガクとブレーキが掛かったような現象が起こります。

乾いた路面などでセンターデフを直結して走ると、タイヤやプロペラシャフト、トランスファーなどに負荷がかかり故障や寿命を縮める原因となります。ですから乾いた路面などではセンターデフを直結した四輪駆動モードのまま走らないように注意してください。

フルタイム方式は構造上、一輪は空転すると動力が伝わらないと言う欠点があります。そんなときは、センターデフをロックすることにより残りの駆動輪に動力を伝えることができるのです。でも二輪が空転している状態ではお手上げです。ベンツのGクラス ゲレンデヴァーゲンやウニモグはフトントデフ、リアデフもロック可能で3輪が空転していても残りの一輪に動力を伝えることが可能なのです。

ハイラックスサーフのトランスファー

ハイラックスサーフのトランスファー切替レバー(マルチモード4WD方式)
L4Lモード以外は速度制限があるが走行中に切替が可能。
H4モードはトランスファーレバーを操作することなく、4WDスイッチで切替が可能。

ハイラックスサーフの4WDインジケーター
  • ハイラックスサーフの現在の駆動モードが分かる4WDインジケーター
  • 右側より、H4−>H4L−>N(ニュートラル)−>L4L

  • H2:燃費が良い二輪駆動モード。通常の走行で用いる。
  • H4:雪道や不正地などで使用するフルタイム四輪駆動モード。燃費は若干悪い。
  • H4L:H4モードでは突破できないような路面、スタックからの脱出など用いる。
  • L4L:渡河の際や瓦礫の山を通過する際に用いるパワー重視の四輪駆動モード。

ラテラルロッドとは車軸(アクスルとも呼ぶ)の位置決めを行う突っ張り棒のことです。

ハイラックスサーフのようなコイルリジッド式の四駆は、アクスル(車軸)をスプリングのみで支えているので、アクスルの左右の動きを制限する突っ張り棒がなければユラユラと車体を左右に振れながら走行することになります。

ハイラックスサーフのラテラルロッド

ラテラルロッドは、ハイラックスサーフのフレームに固定された側を支点として、ハイラックスサーフのアクスルに固定された側が円弧移動しますので、スプリング(サスペンション)が上下に変動してもアクスルの位置を固定することができるのです。

しかし、ラテラルロッドは車体のフレーム側に固定された側を支点として円弧運動をしますので、ハイラックスサーフをローダウン仕様に改造した場合にはアクスルが支点とは反対側に、リフトアップしようにした場合には支点側にズレますので調整が必要となります。

2インチ程度のリフトアップではラテラルロッドの長さの調整は必要ありませんが、2インチ以上リフトアップする際にはラテラルロッドの交換が必要です。(ハイラックスサーフ標準搭載のラテラルロッドは長さ調整ができません。)

リフトアップとは簡単に言えば車高を上げることです。

車高が上がる = 地面と車底との距離が長くなる

ので、オフロードや林道などの障害物の多い路面を走る際に走破能力が高くなります。また車高が上がったことにより渡河も容易になります。

リフトアップは大きく分けて、

サスペンションによるリフトアップボディリフトアップ

に分けることができます。

ハイラックスサーフのサスペンション

サスペンションによるリフトアップは、インチアップしたサスペンションに交換する方法です。2インチまでならブレーキホースや燃料ホースの延長も必要なく、車検もそのまま通りますので最もお手軽な方法ではないのでしょうか?

ただドライブシャフトのブーツに負担がかかるので定期的な点検が必要となります。

ハイラックスサーフオーナーの方もサスペンション交換によるリフトアップをされてる方が大半ではないでしょうか?

それに対して、ボディリフトアップはエンジンの位置はそのままで車のボディ自体を上げる方法です。

足回りを構成しているフレームと、ボディ間にブロックと呼ばれる車高上げ用の器具を装着するので、構造上は何インチでもリフトアップが可能だそうです。

ただ、ボディリフトアップを施すと車種によってはラジエータの冷却部がバンパー等で隠れるため冷却効率が悪くなるという欠点もあります。

ボディリフトアップはハイラックスサーフやランクルのようなフレーム式ボディにしかできません。テラノのようなモノコック式ボディはボディリフトアップは対応してないそうです。

リフトアップすることにより、タイヤハウスの位置が上昇しますので265/70Rといった大口径のタイヤの装着も可能となります。タイヤのサイズアップをする際には、ハンドルを切ったときにタイヤがタイヤハウス内で干渉しないように適切なサイズのものを選定する必要があります。

メリットだらけに見えるリフトアップですが、

1インチ10万円

といわれるほど高価という欠点もあります。きちんとしたメーカーのサスペンションを腕のあるショップで取り付けてもらわないと、

2インチリフトアップしたのに、サスペンションが縮んでリフトアップ前より車高が低くなった

とトラブルになるかもしれません。ですから少々高価でも実績のあるショップなどで取り付けてもらいたいものです。

メリットもデメリットもあるリフトアップですが、掛かった価格以上の価値は十分にあります。

オフロードに林道走行、海の砂浜に...と行動範囲は格段に広がることでしょう!